自分の伴侶との人間関係を、本当に修復したいと思っておられる方のための、その原因と修復方法・・・その3:実践編

前回の投稿

 前回、前々回の投稿に於いては、何かギクシャクしている、楽しいはずの家庭の調和が取れていない、その原因は会話の少なさではないかと気づかれたなら、その気づかれた貴方が、調和のための第一歩を踏み出しましょうと書きました。
 『その1・・・人間関係がうまくいかない理由は会話の少なさ
  その2・・・気づいた貴方が先ず、第一歩を踏み出しましょう

 今回は完結編、実践編です。

 「なかなか良いことが書いてある」と思われた方(そんな方もいらっしゃるとして?)、一歩を踏み出さないと何も始まりません。

 前にも書きましたが、1000歩の道も、一歩を踏み出せば確実にゴールに近づきます。でも踏み出せない人は、ゴールが目の前にあっても、永遠にゴールインすることは出来ません。そして、ゴールは何歩先にあるのかは、きっと第一歩を踏み出さないと分からないのではないのでしょうか? プールで溺れている人が、足を伸ばしたら、底に足がついたというふうに。

 「簡単そう」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、この実践は決して容易ではありません。かなりの努力、勇気が必要です。覚悟して、読み進んで下さい。

 「この方法の実践の先にきっと自分の求めるゴールがある」、そう思われない方にとって、一歩を踏み出すのは容易ではないと思いますので、そういう方は、ご自分に合ったやり方を見つけ出すのも一つの方法だと思います。それも一歩でしょうから。

第一ステップ

初歩の初歩から

  貴方の家庭では、朝夕の挨拶は交わされていますか?

 「おはよう」「いただきます」「ごちそうさま」「おやすみ」

 もし、これらの言葉を出していないとしたら、この言葉から始めましょう。

 「小学生に言うようなことを言うな?」

 そうです。もし貴方がこの言葉を毎日発していないとしましたら、この分野に於いて、貴方は小学生以下と言えます。

 つまらないプライドや反発する意識を捨てて、素直に言葉を発してみましょう。

 もし今までこの言葉を発していなかったとしましたら、案外勇気が要るものです。何年も、何十年も、その練習をしてこなかったのですから。

 このことが出来ていなかったら、最低一週間、続けてみましょう。最初の一歩が踏み出せたら、一週間続けることはそんなに難しいことではありません。

 一週間続けることが出来たら、一年続けることも大して難しいことではないでしょう。一年続けた人は、一生続けることでしょう。何てったって、初歩の初歩ですし、人間にとって当たり前のことなんですから。

 むしろ、今までやってこないで過ごしてきた精神力や、ご立派と言うべきかも知れません。

 周囲の人に「どうしたの?」と言われるかも知れません。いや、きっと言われるでしょう。
穏やかに答えましょう、「挨拶ぐらいは当たり前だからね」と。

 一週間続けることが出来た人、若しくはそれ位の挨拶はやっているよと仰る方は、次のステップに進みましょう。

初歩・・・第一ステップ・・・ありがとう

 これが第一ステップです。

 貴方は、伴侶の方に、毎日どれぐらい「ありがとう」の言葉を投げかけていますか?

 「投げかけていない」とか、「言わなくても感謝の思いは持っている」と仰る方は、小学校落第です。

 人間は言葉というツール(道具)を持っています。そのツールを使わずして、自分の意志を相手に伝えることはなかなか難しいものです。

 態度で分かるはずだ、そう仰る方もおられることでしょう。でも考えてみて下さい。どの態度で分かるんですか? ご飯を食べているときにしかめっ面をしていないだろう、って? そんな面倒くさいことを主張されますか?

 自分の愛する伴侶が、「自分の夫は、妻は、自分のことを愛してくれていないのか? 感謝の言葉一つ出てこない。もし私のことを思ってくれているなら、言葉に出してくれるはずだ」と思っておられるとしたら、それでも「態度で分かるはずだ」と仰いますか?

 そう仰るなら、それはそれで仕方がありません。貴方は、家庭の修復など、これっぽっちも考えてはいない、自己中心の人だと言わざるを得ません。相手の人が気づかれるのを待ちましょう。相手の方が気づかれるのが、家庭内での問題発生の前であることをお祈りいたします。

 話が脱線しましたが、感謝の思い、言葉を伝えるチャンスはいくらでもあります。

 朝の食事、夜の食事、「(作ってくれて)ありがとう」、作った人は、「(あんまり美味しくなかったかも知れないけれど)綺麗に食べてくれてありがとう」

 食事の後のコーヒー、有り難う。デザート、有り難う。後片付け、有り難う。

 何かでニコニコしていたら、「楽しそうだね。こっちまで楽しくなるよ、ありがとう」

 部屋の掃除をしてくれたら、ありがとう。

 奥さんの出来ないことを夫に頼んでやってくれたら、ありがとう。

 さあ、先ず、「有り難う」を、どのタイミングで言えばいいのか、こんな時に言えるのではないか、もっと「有り難う」を伝えるチャンスはないか、そんなことをいつも考えてみて下さい。

 きっときっと、沢山たくさんの「有り難う」が、貴方の口から飛び出してくることでしょう。

 これも又、「どうしたの?」と聞かれるかも知れませんね。チョット暗かった貴方の家庭に華やかな桜吹雪を降らせるビッグチャンスです。

 「愛する人に感謝の思いを伝えるのは、当たり前だからね」とでも言ってみましょうか? どんな反応が返ってきますことやら?

 「こっぱずかしくて、そんなこと言えない」と仰る貴方、言える言葉を先に考えておきましょう。相手から聞かれるのはきっと、新人賞なんかと同じ、最初の1回こっきりですから、このビッグチャンスをものにするためにも、聞かれたらこう答えようという準備をしておきましょう。

 それも又、楽しくありません?

早々と少し休憩

 朝夕の挨拶だとか、有り難うの言葉が大事だと理解出来ましても、実践をしないと、いつまで経っても自分のものとはなりません。

 当然、そんなことは大事なことではないと思われている方は、実践には進まれないことでしょう。

 大事だと理解しても、恥ずかしいだとか、なかなか勇気が湧かないと仰る方は、前述の通り、心は変わりませんし、ゴールにも一歩も近づきません。

 何度でも言いますが、1000歩の道も一歩足を踏み出すと、確実にゴールに近づきます。

 でも、ゴールまでたった1歩である道でも、その1歩を踏み出さない限り、永遠にゴールに辿り着くことはありません。

 理解出来たら、勇気を持って、1歩を踏み出しましょう。

 そんなに難しいことではありません。結婚する前の時代のことを思い出してみて下さい。

 その頃は、チョットした相手の仕草に、思いやりに、心遣いに、有り難うの言葉を投げかけていませんでしたか?

 だからこそ、二人の仲が近づいてきたのではなかったですか?

 気づいた人がその第一歩を踏み出すと、ヒョッとすると、相手の方の有り難うも増えているかも知れませんね? そしてそれに伴って、自分や相手の方の笑顔も増えているかも知れませんね?

 そして、そんな風に相手の方が変わってこられたことに気がついて、「君が(貴方が)笑顔でいてくれるから、こっちまで楽しくなるよ」等と、真顔で歯の浮くようなことを言い始めているかも知れませんね?

 高橋信次先生は、「自分の心を変えるものは、理解と実践である」と、お教え下さっています。

 理解しないと実践には進めません。理解は、前回、前々回で完了のはずです。理解できていない方は、前回、前々回に戻って理解を深めて下さい。

 でも、理解しても実践に進むには、なかなか勇気が要るものです。

 自分を変えよう、人間関係を改善しよう、家庭を明るくしようという思いが本当に切実であるなら、第一歩を踏み出してみましょうよ。

第二ステップ・・・意識して会話をしましょう

 「食事時、最低限、何か一言の話題を投げかけましょう」

 朝夕の挨拶が出来、日常的な有り難うの言葉が出せるようになったら、いよいよ会話に入っていきましょう。

 まず最初に心がけることは、食事時の会話です。

 朝でも、昼でも、夜でも、夫婦揃って食事をする時、家族揃って食事をするとき、今までは無言ではなかったですか? 無言の時が多くなかったですか?

 たまに必要に迫られての会話というか、用件を伝えることはあったとしても、他愛ない会話というものは殆どなかったりしませんでしたか?

 取り立てて話すことがない、そんな声が聞こえてきそうですが、それこそが長年の間に培ってきた貴方の癖、あなたの家庭の悪しき習慣なのです。

 会話が弾む人は、取り立てて話すようなことではないことを話しているのです。その会話の内容が大事なのではなく、会話をすることに大きな意味があるのです。会話をすることが楽しいのです。その中にお互いの意思の疎通が図れるのです。

 だから逆に会話が弾む人たちは、構えることなしに、目の前に起こる出来事を話題にしてしまいます。

 「ウワー、今日はハンバーグか! 久しぶりやなー」等と。

 でも会話のない人は、そんなことは会話ではない等と思ったり、そんなことをわざわざ取り上げる食事時の雰囲気ではなかったから、そんなことを言うことに違和感を持ってしまうのでしょう。

 仕方がありません、今までの習慣がそうだったのですから。少しずつ変えていきましょう。

 食事の前に、「今日は何を話そうか?」と考えて、話すテーマを一つ作っておきましょう。

 最初はなかなか話すことが見つからないかも知れません。

 だから、旦那様であれば今まで話したことのなかった会社のことでも構いません。奥様であれば近所の奥さんとの会話の内容でも構いません。共通の知人・友人の方がいらっしゃれば、その方のことを話題にするのも良いでしょう。

 食事の準備でカレーライスであれば、それに関するうんちくでも構いません。カレーの匂いが漂ってきたら、昔一緒に行ったカレー屋での出来事を思い出してもいいでしょう。

 そんなテーマも見つけられないと仰る方は、仕方がありません。自分のことを話しましょう。

 「今日、道を歩いていたら、犬に吠えられて・・・犬好きやのに何でかなー」とか、「今日の電車、まだ涼しいくらいやのにクーラーが入ってて、めっちゃ寒かった」とか、自分の身の回りのことなら探し出せるでしょう?

 テーマは何でも良いのです。会話をすること、口を開くことが大事なのですから。

 相手の方からの反応が、「そうなんだ」「ふーん」で終わったとしても、何の問題もありません。最初はそうであって、全然構いません。

 先ず第一歩は、食事の時に会話をする、何か話をする、そんな習慣が普通であるという雰囲気を作りましょう。何か知らないけど、話しかけてくるようになったと思って貰えれば良いんです。

卓球のように、テニスのように、ラリーが続くことを心がけましょう

 最初の頃は、会話が続きません。一言で終わってしまうこともありますでしょう。

 でも、全く気にすることはありません。それは、仕方のないことで、今まで会話を心がけていなかったからです。

 でも、卓球のように、テニスのラリーのように、会話のラリーを心がけましょう。

 でも、会話は、卓球やテニスの試合ではありませんから、難しいボールを打ったら返せません。出来るだけ簡単な、出来ることなら相手が返しやすい話題を投げかけるように考えてみましょう。

 いくら自分の専門だからといって、政治や経済のことを話題にしたり、余りに専門的な話題は避けましょう。

 また、投げかけた話題に対して、相手に問いかけるのも良いでしょう。

 相手が何らかの反応を示してくれたら、それがチャンスです。「そうなんだよね」とか、「へー、そう思うの?」とか、会話を広げていきましょう。

 会話のラリーが続くと、食事時の一言が楽しくなってきます。想像が膨らんできます。この言葉を言ったら、どんな反応が出てくるだろうと、話題を選ぶのが楽しくなってきます。

 出来ればテレビは消しておきましょう。消すのが難しければ、ニュースなどの意識を向けなくて良いような番組にチャンネルを合わせておきましょう。

 もし自分の見たい番組がその時間帯にあっても、違うチャンネルに合わせておきましょう。自分の意識が会話でなく、テレビに向いてしまったら、弾む会話も中断してしまいます。

 会話の時は会話に集中する環境を整えておきましょう。

 食事時の会話が一段落したときは、テレビや録画を見るのも良いかもしれません。特に録画は、共通の関心事であって、且つ気楽なものであれば、その録画を通して会話が弾むことにもなっていくでしょう。

 ただ、テレビを見ながらの会話は、今まで会話のラリーを余り体験してこなかったこともあり、会話の最中でも意識がテレビに向けられてしまう場合がありますので、会話に集中するように殊更に意識するようにして下さい。

第三ステップ・・・生活のあらゆるところで一緒の行動を取るように心がけましょう

 良く男性は、女性の買い物にはつきあえないという人が多いようです。

 でも、このときこそが本当は、最大のチャンスなのです。

 スーパーに買い物に行かれる時は、夫婦揃って一緒に行きましょう。旦那様から誘っても良いし、奥様から誘っても構いません。相手が嫌だと言ったら、知恵を絞って一緒に行く工夫をしてみましょう。

 「ちょっと、珍しい果物がないか見たいんだよ」とか、「あなたの好きなトマトの品定めをして欲しいのよ?」とか。

 そしてスーパーでは、「お母さん、こちらの大根の葉っぱが青々していて新鮮そうだよ』「でもね、お父さん、こちらの大根もなかなか太くていいわよ」というふうに一本の大根をめぐっていろいろ智恵をしぼって話し合って見てください。

 大根だけではありません。ニンジンも、キャベツも、肉も、魚も、『この魚、脂が乗ってて美味しそうだよ』「でも、こっちも丸々と太っていて、肉付きが良いわよ」とか、他愛ない会話を楽しんで下さい。

 そこから話し合いが如何に心が満たされ楽しいか、またその結果、夫婦、親子間の心の交流が如何にきめ細かなものとなるか実感してみてください。

 そうしたことから始めて行って、ひとつひとつレンガを積み重ねて行くように、またはたで布を織り上げて行くように、きめ細かな夫婦、親子の対話を進めて行くようにしてください。

 スーパーだけではありません。奥様が洋服のカタログを見て、お店に行ってみたいと言われたら、付いていって、「これは貴女に似合うねー」とか、「こっちの方が若く見えるよ」とか、会話を楽しんで下さい。キット結婚前の、一緒にいるだけで楽しくて仕方がなかった頃のことを思い出すかも知れません。

 何度でも言います。仕事を一生懸命やるよりも、町内のボランティアをやるよりも、何よりも何よりも大事なのが、夫婦の会話であり、親子の会話なのです。そこからしか家庭の調和、この世の中の調和が進むことはないのです。

一緒の行動を取ると、相手が何を望んでいるかが、手に取るように分かってきます

 夫婦の会話すら殆どなかったなら、奥様や旦那様が何が好きなのか、何を喜ぶのか、ほとんど分からなかったことでしょう。だから、サプライズなんかをやったことはないでしょうね?

 でも、会話が弾み出すと、相手の人が何を望んでいるのか、どんなことを喜びとするのか、手に取るように分かってきます。日々の他愛ない会話の中に、相手からも自分の希望が飛び出してくることでしょう。

 そうなってきましたら、誕生日でも構いません、結婚記念日でも、また別の何かの日でも構いませんが、何の関係のない日でも構いません。ご主人や奥様の悦びそうなことを、計画して上げましょう。

 出来ればサプライズが望ましいのかもしれませんが、そんな計画が苦手な方もいらっしゃることでしょうから、食事に誘うのも良いでしょう。何年振りかで映画に誘うのも良いでしょう。

 何でも結構ですから、相手の悦びそうなことを計画して上げましょう。

 最初は又、「どうしたの?」と聞いてくるかも知れませんね?

 もう貴方は、答え方が分かっていますよ、ね。

 「私の大事な人の喜ぶ顔が見たかったんだよ」と。

 この辺りまで来たら、相手の方は貴方のことを、目を丸くして見ていることでしょう。冗談抜きで良い意味で、「本気で私のことを考えてくれているんだ」と。

 貴方が一方的に努力する期間はもう遠っくに終わっているのかも知れません。相手の方も、一緒になって努力をするようになっていることでしょう。

 そしてもうそれは、努力ではなく、そうすることがお互いの悦びであることに気がついていることでしょう。

第四ステップ・・・最後の仕上げです・・・ご両親への感謝

 会話の苦手な方、会話がうまく進められない方、こういう方の育たれた家庭は、暗い家であったか、会話の少ない家であったか、お父さんかお母さんの感情が爆発してしまうことの多い家庭であったか、理不尽なことを強制される家庭であったか、なにがしかの問題があった家庭に育った方が多いということが出来るかも知れません。

 そういう家庭に育った子供は、大抵の場合、両親によって心を傷つけられているケースも多いものであります。

 ただ、成人するにしたがって、親も歳を取り、段々と穏やかにもなり、いつの間にか、表面上は何の問題もないような親子関係になっていることが多いのではないでしょうか?

 しかし、これらの幼児の頃の体験から、たくさんの大人の方が、表面上は何も問題がないかのように両親とつきあっていますが、心の中には幼児の頃に傷つけられた痛みが厳然と残っており、その傷は癒されてはおりません。

 親子の間に何か事が起こると、その痛みが爆発することもありますが、そうでない場合でもその傷は、その子供(成人していても)の人生の至る所に影響しているということが言えます。

 ずばり申しますと、表面上は穏やかな日々であったとしても、きっと、そんなに幸せではないとか、何かしっくりこないと、心の奥底では感じていることでしょう。

 最後の仕上げの最大の難関は、ご両親への感謝です。

 この第四ステップは、何も会話の苦手な人に対するステップであるというだけではなく、全ての人に対するテーマでもあります。即ち、この人生の根本、基本であるということが出来ます。

 問題のある家庭、問題のある両親の元で生活してきて、どうしてその両親に感謝が出来るのだと言われるかも知れませんが、どんな家庭環境で育ったとしても、ご両親に感謝出来ないということは、自分のこの世でのスタート、この人生でのスタートを、自分で祝福していない、祝福しないということに繋がります。

 スタートが祝福されないで、その後の自分の人生が、祝福された、明るい、幸せな人生であるはずがないではありませんか? 自分が自分の人生そのものを祝福していないのですから。

 スタートがねじ曲げられている、幸せの方向が曲がってしまっているとでも言いましょうか、例えば船でアメリカ・ロサンジェルスに向かうとしたとき、その角度が1度でもずれていたら、ロサンジェルスには着きません。

 ロサンジェルスは幸福の港の例えです。その幸福への方向を、1度や2度ではなく、90度、180°もずれてしまっていては、幸福は一体どこにあるんだということにもなってしまうことでしょう。

 無条件に、貴方のご両親に感謝を捧げて下さい。この世に産み出して下さったことに感謝をして下さい。

 貴方の人生のスタートであるご両親にすら感謝が出来ないで、どうして伴侶の方、子供たちに本物の感謝が出来ると思われますか? 愛一杯の思いで接することが出来ると思われますか?

 特に貴方と子供の関係は、貴方とご両親の関係の裏返しです。ご両親に感謝できないで、自分の子供に心からの愛情を注げると思われますか?

 このままであれば、貴方がご両親との間に造り上げてきた関係性が、貴方と子供との間にも、いつしか造り上げられてしまうことでしょう。貴方の潜在意識が、貴方(表面意識)が自覚しないままに、その方向に導いてしまうからです。

 ご両親に対する感謝が、根本です。

 幼いときにどんなことがあろうと、過去にどんな出来事があろうと、私達が今この世に生きているのは、ご両親のお陰です。

 産まないでおこうと思えば、いくらでもそうすることは出来ました。でも、ご両親は、貴方様を産み育てられました。

 これだけで感謝です。

 でも、難しい人には難しいことでしょう。自分の今生きている人生に充実感、幸福感が感じられない人にとって、なかなか生まれてきて良かったなどと考えにくいものではあります。

 その思いがご両親への感謝の思いを表現しにくくさせており、だから又、幸せと思えない人生を歩むことにも繋がってしまうという、悪循環に陥ってしまうものであります。

 この短い文章だけでは理解することも難しいかも知れませんが、このことが我々の人生の根本であるということだけは、心に留め置いて下さい。

 そして、もし、このことが心に引っかかる方は是非、ご両親に感謝できる出来事を、貴方の人生の、特に幼い頃の一駒一駒を思い出して探し出して下さい。

 貴方が本気なら、いくらでも、いくらでも、見つけ出すことが出来ます。探し出すことが出来ます。貴方の意識がご両親への非難に傾いてしまって、感謝できる出来事を貴方が忘れているだけなんです。

 是非、やってみて下さい。

 こうして、貴方の人生のスタートが、今までは恨みや怒りや愚痴、非難が主体であったものが、心からの感謝、祝福に変わって、再出発をすることになります。それこそが、本当の意味での貴方のこの人生でのスタートになるのかも知れませんね。

 貴方の、この人生に幸いあれ! 

追記

 最後までお読み下さって有り難うございます。

 実践は難しそうですか?

 でも、この実践編は、頭で考えた机上の空論ではありません。実践者がいます。

 その実践者は、別居して離婚寸前になりながら、高橋信次先生のご本と出会われ、人間としての正しい在り方を教えられ、ご指導をいただきながら学修勉強した上で、この実践編を一歩一歩、歩み続けられました。

 そして最近は、畑の花壇の花を摘んできて、「我が愛する奥様に・・・」と、渡されるそうです。

 この実践編は、架空の絵空物語ではないということを心に納めて、一歩を踏み出されんことを願っております。

 そしてまた、その内に、感謝について、書かせていただくことがあると思います。

 この人生は、感謝に始まり感謝に終わると、高橋信次先生にお教えいただいております。
感謝にもピンからキリまでありますが、感謝こそこの人生を歩む上での要、幸せの要と言っても過言ではないと思っております。

 先ずはご両親、そして家族に対する感謝。

 ご両親への感謝に進むことができない方は、この感謝の投稿を見てから、真剣に考えて下さってもいいかと思います。人生は、意外と長いようです。焦らずに進みましょう。花の命ですら案外長いのですから。

 当然、私も感謝について勉強中、実践中の身であります。

 偉そうなことが言えるわけではありませんが、教えていただいて心に響いたことや実践したことなどを、書かせていただけたらと思っています。

 かなり先になるかも知れません。






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